5月26日(月)、新宿プリンスホテル(25F FUGA)にて歌舞伎町商店街振興組合の令和7年度第64回通常総会が開催されました。


組合員数208名に対し、本総会出席者数は47名、委任状数64名、合計111名。(よって、本総会は過半数を越え、議決の決定数を満たした)
歌舞伎町商店街振興組合は、その名の通り商店街振興組合法によって定められた商店街が形成されている地域、当該組織の場合は歌舞伎町一丁目地域を所管します。歌舞伎町に戦後間もなく設立された復興協力会からの流れが前身母体となって、振興組合法の施行年、昭和37年(1962年)に合わせて日本で最初に設立された商店街振興組合で、今年が64年目ということになります。現在は歌舞伎町一丁目地域内の地権者を中心に組織が形成されており、各テナント事業者は組合員としてではなく、町内各通り別の町会に所属することが前提となってきました。また歌舞伎町にはその他各同業組合等もありますが、町会やそれら同業組合などの横断組織としての意味合いもあります。歌舞伎町商店街振興組合は二棟の建物・土地(歌舞伎町商店街振興組合ビル、弁天堂ビル)を持つ地権者でもあります。歌舞伎町商店街振興組合設立当初に組合員からの出資によってこれら資産を形成、現在に至り、賃料等事業収益が組合活動の予算の大半を賄っています。

〇令和6年度の事業報告

自令和6年4月1日
至令和7年3月31日

令和6年の年明けは能登半島地震が発生し、地震による建物の倒壊・損壊に加え、市街地の火災による「複合災害」が発生し、多くの搭牲者が出ました。現在でも罹災した多くの人たちが不自由な生活を強いられています。
一方、東京は天候にも恵まれて穏やかに年がスタートいたしました。新宿では、グランドターミナル構想が進展し、目に見える形で新宿駅の開発が進んでいます。歌舞伎町においても令和6年5月に時を超えて念願の歌舞伎上演が行われ多くの方々が「歌舞伎町大歌舞伎」を楽しむことができました。
また、一昨年の東急歌舞伎町タワーの開業により、外国人旅行客が増えインバウンド効果が目に見えるようになってきました。ただ、人が集まることにより広場周辺に集まる「トー横キッズ」またその周辺者の問題、違法放置ゴミの問題、歌舞伎町のイメージを損ねる事案があることも事実です。
これらを払拭するため組合では、安全? 安心・環境部会による防犯パトロールや自衛消防訓練、まちのイメージ向上のための事業・街活性化部会によるイベントの開催、組合に係る人材育成のための組合行事や、組合事業の対外的な発信を行う総務・情報部会、組合資産の管理を担う財務部会の計4部会の活性化を図ってまいりました。まだまだ課題は多くありますが、今後もまちの未来を見つめ、諸問題に行政とも連携して取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

〇令和7年度事業計画
自令和7年4月1日
至令和8年3月31日

このまちを「歌舞伎町」と名付けた先人達の悲願であった歌舞伎のお練りならびに公演が、時を超えて実現したことで歌舞伎町の新たなコンテンツとして定着していくことを期待しています。また、外国人観光客を中心に来街者が増加していますが、これまで通り「誘客」を推進するだけではなく、来街者が安全で安心に過ごすことができるようにするために、組合として何が出来るのか検証していく必要性を感じています。引き続き下記記載の事業を中心とした事業を進めて参ります。詳細につきましては以下のとおり計画いたします。

事業計画
(1) 共同宣伝事業 24,200,000
?地域活性化に関する事業
・来街者及び外国人観光客に対するコンシェルジュ事業
・動画制作を通じた新たな媒体による広報活動
・TMO主催イベントの後援・協力
?ポータルサイトの更新管理
?老朽化した街路灯の建替? 更新

(2) 環境浄化・美化事業 16,700,000
?地域安全? 安心に関する事業
・地域安全安心ステーションの維持・管理
・防犯パトロールの継続的実施(悪質客引きの撲滅)
・違法看板の是正指導(合同監察への参加)
・消防地域協定に基づく防火防災意識の向上を求める活動
(合同防火訓練、地域防災活動)
・美化推進活動(定期的な清掃活動及び各種清掃団体への支援)
・その他参画各種協議会への協力活動
? 食品衛生管理活動

(3) 振興事業 2,000,000
?各商店会活動促進に対する支援協力活動
?部会並びに委員会活動の促進
?関係各団体への支援協力活動

(4)弁天堂維持事業 1,730,000
・弁天堂ならびに弁天堂ビルの美化及び維持管理

(5) 福利厚生事業 2,000,000
・勉強会、親睦会などの実施

(6)組合ビル管理 36,240,000
事業費計 82,870,000
その他
一般管理費(人件費、業務費、課税負担金)24,250,000
予備費 31,620,000
支出合計 158,740,000

なお、代表理事(理事長)は各2年の任期のため、今年度は理事長選挙が行われる年ですが、先代の片桐基次氏の後を2期務めた杉山元茂氏(株式会社すずや代表取締役)が再任、令和7年・8年wの3期目を務めることになりました。
総会の議決を終え、杉山元茂氏(理事長)の挨拶は以下。

公共に資する― 杉山元茂氏、歌舞伎町商店街振興組合理事長再任(3期目)の挨拶より
https://youtu.be/zchdO71nOZ0

「(先代の)片桐さんから理事長継がせていただいて、4年経ちました。
途中はコロナとかいろいろなこともあったんですけれども、どちらかというと、何か事象が起こって対応するというような4年間だったかなと思います。
(商店街)振興組合法というのは、全国の各商店街組織もそれを定款の中に入れているような目的がありまして、一つは、いわゆる組合員の方々の事業の発展に資するという大きな目的があるわけです。
これは商店街組織として当たり前であって、それを支えてくださる皆様方のご商売がまず繁盛して、そしてこうして集えるというような状態に持っていくことが商店街の活性にももちろんつながるんだということなんです。
4年間務めさせていただいて思いますのは、振興組合法ももう一回読むと、もう一つ目的というのがあって、公共のために資する活動、ということがある。
2つ目的があるにも関わらずですね、私どもどうしてもやはり自分の商売のこととか事業のことが気になってしまうことが多いと思うんですが、これからまた務めさせていただきますこの2年間、できるだけ第2番目の目的、つまり組合活動が、公共に資する活動、ということに少しでもつながるようなことをしていけたらなというふうに思います。
実際には、公共に資する活動というのは、このまちを(戦後直後焼け野原となったこの地に)つくってくれた鈴木喜兵衛さんなんかも(書いておられる)、また最近よく話してくださる方も増えたんですが、"道義的繁華街"という言葉で、非常に理念的に重なっていると思うんです.
要するに,自分たちの商売よりもお客様の満足、地域への貢献、そういう公共にどれだけ自分たちの商売がつながっているか、そういう意識を持った商人の集団であれ、ということのようなんです.
私もそれ改めて昔の鈴木喜兵衛さんの言葉なんかを読んでいると、道義的ということは、もう少しそういう歌舞伎町も道徳的な繁華街になるといいなぐらいに解釈していたんですが、よく読んでみますと、ご自身が町の町会長として戦後立ち上がる前に、戦前は食料品店を経営なさっていて、ご自身が苦労して、いわゆるコックさん、職人さんとして腕を磨いていた時期があるんですね。それで各国の当時のヨーロッパの国の大使館の料理人を務めた時期があるんです。そのときのことを書いてあるんですけれども、いわゆる料理人として本国から送られてきた缶詰を使って料理をつくることもある、そうすると、必ず缶詰に表示してある分量より多いんだと。
はたまた、我が国に立ち返ってみると、当時の日本というのは大体売っているものはお客様の期待以下というか、表示すら守られていないような、そういう日本の商習慣であった、そこに何かすごく鈴木さんは感銘を受け、外国、西洋のそういう文化というか価値観を見習って、私たちも商店街を形成するにあたって、1軒1軒の事業者の方が本当にそのお客様に料理を出すなら、そのお母さんや女房が出してくれる、の気持ちでお客さんに料理を出しなさい、そういうことを綴っているページがありました。
立ち返ってみますと、先輩方にそんな生意気なことは言えませんけれども、本当に私たちに、なかなかほかのお客様の満足を先に優先することとか、町の発展を先に優先すること、あるいはこういう区とか都とか国とか、大きな公共に対してどれだけできるかということ、なかなかその自分の時間を割くことすら、あるいは思考を巡らすことすら面倒くさくなってしまっているということを、自分がすごく反省いたします。
そういう中で、何かとても大きなことは言えませんけれども、これから務めさせていただく2年間、先ほど事業計画、事業報告の中にもありましたけれども、組合には部会という活動がありまして、その部会を中心に、一人ではできません、チームとなって、そういう成果を実現していく、あるいは、これも組合だけではできません。地域と連携して、さらに官民連携して、そういう力を借りながら、自分たちだけでは出せない成果を出していく。そういうような中、時代でもありますので、持続可能性や未来、それこそきれいごとだけでなく、これからの時代を支える人たちのために組合活動が何か少しでも役に立つような実行ということを、ここで腹に一つ置きまして、皆様にもこれからも支えていただきながら、当振興組合が少しでも公共に資することという目的が実現できますように努力、邁進してまいりたいと思いますので、引き続き皆様のご理解、ご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。」

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